現実問題
 最近、私の活動範囲が広がって、年代を問わず色々な方と話をする機会が増えました。しかし、ある部分『昔と、なんら変わらないナ〜』と感じる部分がある。
 それは、[健康保険]と[治療費]の[問題]。
 鍼灸は医療と認められながら、病医院ほどに健康保険が使えない事が、鍼灸治療が普及しない部分が多いと感じる。医療行政の間違いである。
 随分と体調不良を感じて鍼灸治療を受けていても、最後には『治療費が・・・』と言う事で、治療を断念するケースが多い。
 鍼灸医学曰く東洋医学には、「未病を治す」と言う言葉がある。現代風に言えば免疫学的理論なのだが、なかなか浸透しない。説明をしても、なかなか理解されない。最後には、『治療費が続かない』という話に成る。

 この項の[はじめに]に書いている通り、私は末期ガン患者。医師の手術を受けた上に代替医療費まで入れると、随分と多額の費用を支払っている。妻や親兄弟など家族の有形無形の援助が無ければ、私は執刀医の言った通り1年以内に死んでた筈。『三途の川も金次第』と言う通り、『人の命も金次第』と感じている。だから、『健康保険が使えないから、治療費が続かない』という理由も解ります。でも、さほど悪く無いうちに身体の手入れをしないと、私のように大病を患って、さほど悪く無ければ払う必要の無い高額の治療費を必要とする事になり兼ねないと思います。
 大病を患った大きな理由が、30年程前に大学病院の医師に私の病気を見落とされ怒鳴り付けられた事が、医師不信・医療不信の遠因と成っている。堪り兼ねて病院に掛かった時には、手遅れ状態の末期ガンだった。
 この当院のホームページに、私が載っている愛媛新聞がある。この[命と向き合う]シリーズにも、ガン治療で経済的に行き詰まり、[抗がん剤治療を断念した]と言う人の話が掲載されていたが、やはり最後に行き着くのは金の問題なのかも知れない。
 でもね、ガンに限らず大病する前に、言わば未病の内に治療して大病に成らない内に手当、言う成れば鍼治療をしておけば・・・と、思う次第です。
 以上の事から、鍼灸と言う治療をする側であり大病を患った患者と言う立場から、皆さんに私のような愚を行わない様に願うばかりです。


[4] (2005/11/10(Thu) 17:08:16)

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