Archive for 6 月 12th, 2018

木目込み人形

33年程前、母親が女学校時代の同級生の誘いで木目込み人形制作を始めた。何体か作った頃、女房が妊娠。
妊娠すると、人にも因るがお腹の赤ちゃんが男か女が予想できるらしい。で、女房は姑と木目込み人形を始めた。と同時に、ピンクとかハートとか女の子が好む可愛い物を選びだした。そして月が満ち出産。幼稚園に通う頃にはピンクだハートだと、女房の術中に入っていた。
話が代わるが、その4年後位に第二子妊娠。当時、機関車トーマスがテレビで放送されており、今度はトーマス・グッズを集めだした。やがて長男が産まれ大きくなるに従ってトーマス・グッズを追わいだした。見事に女房の術中に嵌ったようだ。息子が中学生位に成った頃、「おまえ、何故 そんなにトーマスが好きなんだ?」って聞いてみると、「解らんけど、生まれる前からトーマスの世界に入ってるようなんだ」と言う答え。

話を木目込み人形に戻そう。
長女を妊娠した時、女の子らしい女の子に育って欲しいと、女房自身がそれらしい雰囲気の世界に身を置いたと言う。その一つが素朴な木目込み人形だった訳だ。息子の時も、機関車トーマスの正義感の強いキャラクターの設定が好きだし、ノンビリした性格の機関車と言う事でトーマスを選んだと言う。見事、子供二人共、術中にはまった訳だ。

そして我が家の木目込み人形は齢30歳を過ぎると手入れの悪さも手伝い、「木目込み人形が粉吹き人形」と化身したから成仏させようと考えた訳だが人形供養してくれる寺を探してると、ニュースで人形供養をしている映像が流れたが、時既に遅し。別な格好で寺を探している。
なお[粉吹き人形]とは私の命名だが、本体に木を喰らう虫が入っており、木の内部を齧り木の粉が出てくるし、糊で張り付けた着物部類もボロボロ。それも、見にくい陰の場所からやられるから、気が付いた時は手遅れ状態でした。

家の改装工事の為の整理が出来たが、木目込み人形の事が計算違いで廊下に並んでいる。ケースは市のゴミとして出すが人形はそう言う訳にはいかない。人形を出して袋詰めにして、早目に成仏させてやらないと・・・。