Archive for 8 月 6th, 2020

年を重ねて

私は何故か「元気だ」「元気過ぎる」と言われる事が多かった。

実を言うと⒑数年前に逝った親父は随分と元気で、70半ばにして懸垂を5~6回はしていた。筋肉を触ると、弾力のある柔らかく、アスリートのような筋肉をしていた。ところが、私と言えば僅かにアスリートらしき筋肉はしてるが、弾力の無い粘った筋肉をしている。だから、懸垂は出来ない(笑)。で これについて説明してみます。

体質的には父親の遺伝子も受け継いでいるから、確かにアスリート系の筋肉をしている。反して、全く逆の筋肉をした母親の遺伝子も持ってるから、「肩が凝って頭が痛い」的な症状が続き、内科医であった義理の叔父に、「アイツ、母親とソックリな事を言ってる」と、色々と症状が出ていても真面な扱いを受けた事が無かった。医者に成りたかったと言う高校教諭の中には、「熱も無いのに頭が痛いとか、気分が悪いとか言って吐くヤツが居るが、仮病も好い加減にしろ‼」と嘯く輩が居た。

父親の遺伝子の問題と相まって、鳩胸だから本来はかなり元気・丈夫な筈なのだが、持続力が無い、脚が遅いなどなど、随分とマイナス面しか無かった。何故なら、肥満体と称される体型だから、幼少の頃は何かあると「ブタ‼」とか「ブ~‼」とか、心無い呼び方をされていた。最悪だったのは、高校時代に付き合いのあった日野と言う男の父親。剣道の8段だとかで田舎では随分名士だったのだろう。私がまだ市鍼灸師会の役員を二つしていた50台後半の頃、鍼灸師会の総会が某飲食店であった。何組か、やはり総会をしているらしい集まりがあった。そして総会が終盤を迎えた時、トイレに行こうと部屋から出ると、件の日野の親父と鉢合わせ。私の顔を見た途端、「ブ~よ。元気なんか」と言い、私の手を握手状態で掴むと、「ブ~よ、ウチの息子とヨク付き合ってくれたノ~。有難うよ、のうブ~よ」「のうブ~よ~」と、酒が入ってるから大きな声で何度も何度も言うのである。

私と言えば、小さいとは言え会の役員をしている身であり、後ろには同業者が何人もいるのである。私は思った。「日野の糞オヤジよ、お前の末息子と同級とは言え60歳近くなった男に、その言い種は無いだろう。高校時代から40数年も経ってるんだ。其れなりの立場ってのがあるんだぜ。馬鹿野郎‼」と。やがて日野の糞オヤジは、タクシーが来たからと仲間に引っ張られて帰って行ったが、高校出てから40数年経って、まだこんな扱いをされるとは‼と言うより、世の中の色々な事が全く解って無い連中が目に付きますよ。そして此の糞オヤジ、暫くして旅立ちましたよ。

私が侮蔑の言葉で呼ばれる太目の体型、実は「甲状腺機能減退症が原因で太目」に成ってるんですね。この話をすると、医師や素人の方々から「医学知識があるから、思い込みじゃにですか」とまで言われるが、縁戚の病院勤めをしていた頃に、病的な倦怠感&疲労感に微熱が加わり、楽しみにしていた慰安旅行ですら取り止めた程。それでも、経営者側は「バカ男のワガママ」と思っていたらしいが、縁戚病院を辞める決意をして近所の評判の良い医師に掛かった。だが検査をするにあたって、トータル的な血液検査をする事に成ったが、項目を見るとアチコチの医院なりでバラバラにしてた検査項目に印が付いてるだけ。「此処も、ヤッパリ無理か」と思った。

採血が済み1週間後に来いと言うので行くと、「検査の結果、何処も悪く無いから此処でする事が無い。痩せたら治る」と、7年程前の19歳の時に、東海地方の大学に行ってた私は病的な疲労感倦怠感に困り、学生専門のアパートの大家の相談し、名古屋大学付属病院へ行ったのだが、その時と同じ「検査に異常が無いから、痩せたら治る」の発言に、尿を採取して糖と蛋白を調べただけで異常無しとしたから、「他に検査は無いんですか」の私の問いに、「此処でした検査以外、一切無い。そんなの痩せたら治る‼」と言い切ったから、「じゃあ痩せる迄、この病的にシンドイのは我慢しなくちゃいけねいんですか?」と聞いたら、「そんなの自分で考えろ‼」と成り、僅か19歳の学生が40半ばの医者と診察室で怒鳴り合いになりましたよ。

結局、19歳の夏から26歳か27歳迄の数年間、甲状腺機能減退症と言う病気を見落とされ、過食と運動不足の馬鹿な肥満児としてしか見られて無かったのですよ。だから、胃ガンの時も、おおよそ「胃ガンだろう」と解ってても医者には診て貰わなかったんですよ。だって、「胃が悪い」って言っても「そんなの過食を止めて運動して痩せたら治る」って言われると思い込んでましたから。実際、言った医師も何人か居るんですよ。

しかし面白い話、体力的な事が尾を引き大学を二年で辞めて鍼灸学校へ入った時、同級生に眞鍋さんと言う薬剤師が居て。私が自分で気が付かないうちに常に「シンドイ」を連発していたらしく、内緒で文献で調べてくれ、「粘液水腫と違うのか?医者に診て貰ったら」と進言してくれたのだが、1年前に名古屋大学付属病院でのトラブルを言い、多くの病院や医院の医師に掛っても「過食を辞め運動をして痩せたら治る」と言うお題目だけで、埒が明かなかった事を言うと、「新居浜の鍼で有名な岩崎病院、親戚なんだから相談したら」とまで言ってくれたが、「あそこは家庭医として出入りしてるけど、ヤブで、頭が痛い、腹が痛い、風邪を引いた、チョット怪我した位の事しか治療出来ない。だからそれ以上の事は望めない」と言うと、真っ暗な顔をして何も言わなくなった。しかし、彼の見立てが一番正確であったのだ。

だから、近所の医院で診て貰って埒があきそうに無かったから、「鍼灸学校へ入ったら同級生に薬剤師が居て、チョットした切っ掛けで粘液水腫を違うかと言ってくれたのに、その後、何処の医者に掛かって言っても、何をどう思ってか調べる事は無かった」と言うと、初めて「調べる」と言って調べて貰ったのだが、結果を見た医師は「こんなに凄い数値が出るとは思わなんだ‼」と言う事でした。結局、見た目が元気そう健康そうだから、思いもよらなかったのだと思う。

そして数週間後、岩崎病院では会長の一言で二人の医師・二人の看護師に命じて会議を開かせ、やった事と言えば女性専用の血液検査以外の全ての血液検査をする事だった。鍼灸学校に行き出した頃、同級生の薬剤師が言ってくれた事を伝えたのに、自分の思い込みで真面に私の診察をして無かったのだ。結局、同じ答えが出たから、「こんなに凄い数値が出るとは思わなんだ」と言う話。

今でもだが、多くの医者や素人達は見た目の太さから「過食を止めて運動し、痩せたら治る」と言うのですよ。ただ同業者の一人に背中を揉んで貰った時、「アレッ、若い時に運動しよった?」と聞いたから、「運動は色々と。ガンからの退院後、空手をやってたし、ウォーキングはずっとしてる」と言うと、「見た目から、脂肪太りの肥満体と思ってたけど、何の何の奥の筋肉が無茶苦茶鍛われとる」と驚いてたですよ。

高校の女子ウェイト・リフティングの選手も、昔は痩せた男性が好きだったが、ウエイトを初めて肥満・筋肉質・中間の身体構造が解りだし、単なる脂肪太りの身体や痩せた=華奢な身体に興味を示さなく成り、少し太めの筋肉質っぽい男にも興味が湧くとか。今でもだが、筋肉質の太さも極端な話がウェイトで鍛えたりフィットネスで鍛えた筋肉質の身体も肥満と一括りで判断した医療関係者が居ました。と言う事は、ウエイトリフティングやフィットネスは脂肪太りをする為にしてると言う事に成る。見た目と身長と体重とウエスト周りの数値だけでメタボリックと判断し、休日にも拘わらず自分の勤務してる病院へ即行かせようとした医師・保険師・看護師の集団が居ましたからご注意‼

視診と言う診断方法があるのだが、素人ばかりか医業の専門家でさえ「見た目」だけで判断する。問診と言う診断方法があるのだが、「頭が痛い」と言ったら詳しい話も聞かず「痛み止め出しとく」の一言で双方が納得する。と言った摩訶不思議な事が、救急以外の病院医院の診察室では行われているのです。