令和2年も、はや十日

この間 年が明け正月に成ったばかりなのに、気が付いたら10日も経過している(笑)。
昔は、民放各局もNHKと言う国営放送局一局相手に色々な部分で力及ばす、内容は良いがチンケな番組しか作れなかったから、年末年始は夜遅くと言うか早朝と言う時間に氏神さん詣りに行ってたような部分があった。

20年程前になるか、地元CATVの仕事もしていた頃、NHK年末番組「年行く年 来る年」の物真似番組をしていた。比較的 仲の良かったメンバーが船木の中継場所でカメラを振ってるから見学に来てくれと言う。家に帰り、その話を女房にすると、「習字の先生から、同じお寺で放送局が来て何かやるらしいからから行かないかってお誘いを受けてる」と言う事で、早速我が家の四人で出掛ける事に。
喜んだのは子供達。親と一緒とは言え、何年かに一度の深夜の大暴走じゃないがイベント。それも、滅多に見れないテレビの生中継現場。夜の11時を過ぎた頃、現場到着。だが初めての寺で深夜。随分と人が集まっているが、危険予知の為の下調べ。車に残していた家族を呼びに行き、早速、撮影現場で話をしていると、皆知ってる者同士なので何故か知らぬ間に私も撮影メンバーに入っていたと言う笑い話。
番組って、メインスタジオと成る場所は、演出上艶やかと思える程の装飾がされている事が多いが、中継場所と言えば、物珍しさで集まる人間以外、静寂の中で発発の音だけが響く、寒々しいだけなのである(笑)。
早目に出てきたのは良いが、寒いし、晩飯喰ってきた割に寒さで腹は減る。そうこうするうち、習字の先生ご一行も来たし挨拶していると、カメラマンが声を掛けてきた。「インタビューに答えてくれる子供が居ないんで、娘さんにやって貰って良いですか?」「ワシは良いが娘に聞いてごらん」そこへ現場アナが来て一言二言話した瞬間 中継が入ってきて、打ち合わせも殆ど無い状態で収録が始まった。その間、私は得意の写真機でその様子を撮ってました。そして何幕目かのカットが終わり休憩していると習字の先生曰く、「先生(私の事)、いま此処で何をしてるんです?」「あそに置いてるテレビがon-air用で」「on-airって?」「皆さんの家庭のに置いてるテレビで現に流れてる映像」「って事は、日本中にこの映像が流れてる訳?‼」「チョッと待ってね。これはCATVでやってるから、契約してる家庭だけで流れてる」と話しても、それでも釈然としない様子。そして放送時間が終わったから、我々はそのまま帰宅で、
そして翌年、今度は私が屋外でのメインカメラを振る羽目に(笑)。登道のアーケード外に特設会場を作りそこで色々とイベントをする計画だが、特設会場とは言っても木枠で作った台なのだが、メインと成るカメラマンの好みもあって、ステージと成る場所、三脚を置く場所や広さなどの事もあり、昼過ぎに現場で確認。後は職人さんや後輩に頼んで休息の為、帰社。何故なら最後の打ち合わせから収録が終わる迄、6~7時間は寒空の中での仕事なのだ。この日は雨にも風にも雪にも祟られなかったから良いが、寒いには間違い無い(笑)。収録態勢に入ったら、カメラマンは機材以下かも知れない。

話は代わるが、文化センターのような建物でステージ物を撮る場合、モノによってはステージ脇のライトルームで撮るケースがある。場所が場所だけにクーラーは付かない。業務用の明るめのライトゆえ、発熱量も半端ない。建物の構造ゆえ、風の入らない夏場など生き地獄。現地には、局の方から二名程アシスタント役で来ており、定期的に冷たい飲み物を差し入れてくれる。それも30分程したら生温くなり、これも地獄。そして誰もが心配してくれるのがトイレの話。私も心配してたけど、飲む以上に汗にでるから別に行きたく無いの(笑)。
それと、夏の高校野球の地方予選の話。当然、県内の大型スタンドのある球場でやるのだが、撮影場所が1塁と3塁のベンチ上。そしてもう一台が1・2塁間の上部座席。3塁側ベンチの方がボールが来る数が少ないと、もっぱら3塁側の鬼と成っていた(笑)。そして此処でも冷たい飲み物とトイレの話。汗の関係でトイレに行く回数は意外に数少ないが、陰に成る物も一切無い場所だから、日焼けと喉の渇きに悩まされる。此処で、ニュースを一つ。夏場は薄いものを着る習慣があるが、できたら白い厚手の生地で長袖を着ると、体温で服が膨らみ風通しが良く成り随分と蒸し暑さが解消される。
後、ファールボールの話だが、何回か収録に立ち会ってみると、音白い現象を見つけた。ボールがバットに当たった瞬間、音が微妙に違うのだ。そして観客の「オ~‼」と言う歓声が、ボールの後を追っ掛けてくる。と言う事は、三塁側にファールが飛ぶと三塁側に声が流れ、一塁側に飛ぶと一塁側に声が流れる。当然、ホームランなどの場合、外野方面に流れて泡のように消える(笑)。
一度、録画中継に行った時の昼食時、一塁側のベンチ外と成る所で見学に来ていた今治CATVの人達と食べ始めた瞬間、ファールボールが飛んだ。当然、三塁側から一塁側に声が流れ、おまけに何かにリバウンドしたような流れに成った。誰かの「危ない‼」との言葉に、日陰にはいっていた木立にボールが落ち、真下で食べてた今治のカメラマンの弁当を直撃した。当然、弁当は四散。件のカメラマンン氏、「丁度、疲れでほしくなかったから良いです」とは言え、誠に気の毒でした。そして、悪い事は何度も続きかける。あくる日も、懲りずに同じ所で食事を始めた瞬間、ファールボールの音と共に、声が流れてきた。皆、思わず弁当抱えて右往左往。お陰様で直撃事件は無かった。

しかし、ボール成りなんなり物が飛んでくる競技って好きに成れない。大昔、レクバレでデカい風船みたいなボールを使ってた競技、私は二階席で俯瞰の絵を撮ってたんだが、何となく嫌な気がしてならない。案の定、打ったボールが私に向かって飛んでくる。ボールはデカいがフワフワだから当たっても痛くは無いが、案の定、私の腹を直撃。思わず、蹴飛ばしてやろうかと(笑)。本当に、撮影中は何が起こる解らない。でもね、撮影中は周囲の人々もカメラマンが何をしてるか見てるから、明かに邪魔に成る物を排除してくれたり、怪我をしないように声掛けをしてくれる。太鼓台の喧嘩の時などはカメラマンが弾き出される。でもね、本職用の大型カメラを抱えてと、周囲の人々が避けてくれると言う事も。中には、喧嘩を売られる事もあるらしいが、私の時は無かった。

 

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