今は昔?

40年程前に現在地で独立したおり、治療中に患者さんに質問をされて答えても、今では当然の答を言っても「そうでしょうか・・・」と否定的な反応しか無かった。しかし、今では医学常識と言える色々な情報が流れてるから、完全に理解できて無くても知ってる人が増え、また情報同士が上手く繋がって無い部分を説明すると理解出来る人が多く成った事。
「先生、何でもよう知っとるね~」と、褒められてるのか、貶されてるのかなって思う時もあるが、幾ら新しい情報が出ても医学の基本常識が根底から崩される事は少ない。医学が今より未発達な時期に正論的な言い方をされてた内容が、今では真逆の答と成っている事もある。
例えば「虫垂」。この退化した意味の無いような臓器の一部は「何の働きをしてるのか」と邪魔者扱いされていたが、今では免疫系のコントロールの中枢をなす重要な臓器である事が解っている。

ベトナム戦争真っ盛りの頃、戦場で虫垂炎を発症する兵士が多発した関係で、戦場へ送り出される新兵の虫垂を摘出して送り出したと言う。ところが、何とも無い虫垂を摘出した為に、思わぬ症状で戦場から送り返される兵士が増えたと言う。何故なら、免疫をコントロールする臓器が無く成った為、衛生状態の悪い戦場で何かに感染したと思われる。その前後から虫垂炎を散らす薬の研究が進んでおり、その後、薬が完成して大量生産して思わぬ症状で困る事が無くなったと言う話。

科学は必要だが、発達するには必ずと言って戦争が絡んでいる。
ヨーロッパ車のボディが異常に丈夫なのは、ドイツのタイガー戦車のボディのお陰。敵の戦車の砲弾を弾きかえしていたと言う。戦後の日本の世界一と称される造船技術や鉄鋼技術が素晴らしいのも、車のボディが軽く丈夫なのも、戦艦大和の造船技術があったからと言う。

難しい話です。

 

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