【近藤鍼灸院の健康新聞】㊾「歯医者は医者か?」

まず答は、「歯医者は医者では無い」と言うと、多くの人が「エッ!?」と言う。そして必ず、「医者と言う文字が入ってる以上、医者だろう!!」と言う返事が返ってくる。そこで法的な区分から説明をする。
「法的に医学的な区分をすると、医師、もしくは歯科医師、もしくは薬剤師・・・」と言う区分から始まるのです。明らかに、医師と歯科医師は法的にも別物と扱われている。
それに、医師に成る為には大学の医学部に入り卒業して国家試験に合格しなければ医師に成れない。歯科医師も同様で、大学の歯学部に入り卒業して国家試験に合格しなければ歯科医師には成れないのだ。だから[内科・外科を初めとして多くの診療科]は[全て医師]なのだ。
皆さんも経験があると思うけど、歯科医院へ行って「先生、風邪っぽいから薬を」って言って貰った経験ありますか?外科に行って「歯が痛いから薬を」って言う場合は、痛み止め位は出して暮れるが、歯の治療は一切してくれない。歯の治療って言うと、皆さん覚えがあると思うけど大体外科系の治療が主。
此処まで言っても医科と歯科の区別が出来ない人が居るから、笑い話的に言います。男性が産婦人科へ行って「歯が痛い」と言っても体よく追い出される(笑)。どの診療科に行って「歯が痛い」と言っても「歯医者さんに行って下さい」と言われる。歯科医院へ行って、お産をしたとか言う話も聞かない。
此処迄、常識的に解ってるにも拘わらず、「歯医者も医者だろ?」って質問と成る。私も何度か聞かれた事があるの説明したが、理解できないままにボ~ッとしてますよ。
一度など、公的機関の夜間受付の男性と話してると、「最近の若い奴らの言葉が乱れとる」と言う話に成り、唐突に「歯医者も医者だろ?」って聞いた。だから、上記の如く法的な観点からと実際の話をしても、「歯医者も医者と名前が付いてるから医者じゃ!!」と言い切るから、「そうですか。長い時間掛けて説明させて貰っても、間違いを正す気が無いようですね。先程、貴方は最近の若い奴は言葉が乱れとると言ってたが、私の話を聞いて尚且つ考え方を変えないのは言葉が乱れてる証拠」と言って帰ってきた。

そしてただ一つ、[口腔外科]って診療科。口腔外科の出来た経緯は、簡単に言えば事故などで顎から口全体をボロボロに損傷した場合、特に歯列矯正などは歯科医師でないと出来ない。顎の修復は出来ても整形外科や外科では無理。そこで考えられたのが口腔外科。
整形外科の医師が一定期間の講習を受け国家試験を受けて受かればなれる。当然、歯科医師も一定期間の講習を受けて国家試験に受かれば成れる。
こう書くと、「口腔外科医に成った整形外科医は、虫歯の治療が出来る」「口腔外科医に成った歯科医師は、顎周りの治療が出来る」とトンデモない発想の質問が出るが、元々持ってる資格範疇以外の事は出来ません。

そして、医師と歯科医師の間には確執ともいえる問題を抱えている。
高校時代、西条市の耳鼻咽喉科の次男坊が同級生に居た。兄貴さんが医学部受験であずっており、二浪したが無理で医学部の門を諦めて歯学部へ入った。そうすると、耳鼻咽喉科医の父親は「歯医者位にしかなれなんだか」と言ったと言う。その話を同級生は私の耳に入れてヘラヘラ笑ったから「ウチのオヤジが歯医者位で悪かったな!!」と言うと変に言い訳をしていた。
このように、医師の多くは歯科医師の事を法律の区分通り自分達より低く観ている節がある。

医師の子供達が歯医者に成ると、医師の親からボロクソに言われる。半面、歯科医師の息子が医大に入ると「親の跡継ぎもしないで」とニコニコと自慢話をする。これが医療界の双璧をなす世界の人々の言動なんですよ。
そう言う医師の世界でも、博士号を持ってる医師は、持って無い医師を馬鹿にしてますよ。免許を取って病院勤めをしていた時に、モロに一騒動を観てしまったし、その後、片割れの医師との交流も始まった程。

 

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